
日本セーフティカヌーイング協会(Japan Safe Canoeing Association >> 略称JSCA(ジャスカ))は、我が国における安全なカヌーイングの普及を図り、自然環境との調和的活用を高め、 健全な心身の発達に寄与することを目的として設立された民間の団体です。
沿革
1988年 設立 11月に第1回指導者検定会実施
1989~1997年 カヌーイストミーティング開催
1990年~ 指導者検定会開催
1998~2000年 カヌー&カヤック技術選手権in長良川
2000~2005年 九州/瀬戸内シーカヤックシンポジウム開催
2001~2007年 カヌーフェスティバル開催
2017年 一般社団法人化
2018年 パドルスポーツフェスティバル開催、セーフティパドリング2018
2019年 セーフティパドリング2019
2020年 資格制度改正、セーフティパドリング2020
正会員(公認スクール) 57事業体
一般会員(インストラクター/ガイド) 503名
準会員(単位保持、アシスタント登録) 23名
賛助会員 1会員
会友 1名
「パドルスポーツの業界スタンダードはJSCA」
2020年は、コロナ禍により2019~2020年度運動方針に基づく活動が停滞してしまいました。協会としては、2020年度に取り組む予定だった事業を、2021年度に継続して活動していきます。
1、会員増強
引き続き、業界のスタンダード作りを目標に、様々な活動を強化していきます。 質を保った検定会の継続的な開催、現場で役に立つ会員研修会の実施、会員サービスの充実などに引き続き取り組んでまいります。
会員の増強については、その窓口となる検定会に関わる検定員の皆さんの勧誘に負うところが非常に大きいのが現状です。検定員の皆様のご協力を引き続きお願いいたします。
2、各地でのパドルスポーツセーフティミーティングの実施
コロナの状況にもよりますが、地域毎に一般向けの安全普及に関するイベント、「パドルスポーツセーフティミーティング」を開催いたします。
3、パドルスポーツの社会的認知度の向上
行政や企業や社会的責任のある方はHPを見ています。ドキドキした感覚に安心感と安全を与えてくれる私たちにどんな目を向けているか。どんな資格を持って職業として活動しているか。その対価に責任をもっていかなければならないと思います。
4、公益性を高め、公の団体を目指す
一般向けの普及イベントを継続的に開催すること、安全啓発事業を行うこと、透明性の高い協会運営を継続することで、協会の公益性を高め、長期的に「公益社団法人」の認可を得ることが出来る組織を目指します。
5、外部発信力の強化
関連諸団体との交流を深め、中央官庁等へのロビー活動を行う素地を作り、将来的に会員の利益を生み出す環境づくりを推進します。
海の方では保安庁など他団体との交流が出来つつあるのですが、川、内水面に関してはまだまだ進んでおりません。協会として応援致しますので関係される方はぜひ交流を深めて下さい。
6、JSCAプログラムの見直し
昨年度、資格制度の見直しを行いましたが、業界の実情に合わせて、継続的にプログラムの改善を行います。
7、協会運営の強化
専門委員会の活動を拡充し、協会の運営を広く会員に委ね、委員会主体の協会運営を目指します。
私たちの協会は現在まで外部からの補助金なしで、言い換えれば干渉や支配が無く、自主的な運営を続けてきています。
この自主的な運営とは、会員や委員会からの積極的な意志を尊重し、会の主体性を守るということと、会員の自発的参加を基本にするということです。
海、川、内水面での活動を種目の垣根を超え、会員同士が同じ目的の実現をめざし力をあわせていきます。会内では会員相互の研さんを通じての深い信頼関係をベースに、自主的、連帯的協会を作っていきましょう。
2021年3月3日 代表理事 山口 浩也
JSCAは目的達成のために、以下の事業を行っています
- 安全なパドリング技術及び指導法の研究
- 指導者の養成、検定及び派遣
- 一般愛好者への技術認定
- カヌー、カヤック及びスタンドアップパドルなど、パドルを使用したアクティビティー(指導・スクール・ガイド等)を実施する会社、団体、組織、個人の公認
- カヌーフィールドの調査及び評価並びに利用法の研究
- パドルを使用したアクティビティーのツーリズムでの利用及び学校現場等での教育に関する調査、研究
- 安全なカヌー用具の調査及び研究
- 事故発生時の警察等の公的機関への協力及び事故防止対策の研究
- 同様の趣旨を持つ内外諸団体との連携及び加盟
- 前各号に附帯する一切の事業
主な活動項目
詳しくは「JSCAについて」をご覧ください。
- 検定会:パドルスポーツ(カヌー、カヤック、SUP)インストラクター/ガイドの認定
- パドリングテスト:全国のJSCA公認スクールで開催
- SRP講習:公認スクールで開催のセーフティー&レスキュー プログラム
- CPR普及員養成事業:(財)社会スポーツセンター CPR普及員要請事業
- 各種研修会:弁護士の法律講習、カヌーフィールドでの技術講習会開催
- 公認スクール制度:全国のJSCA公認指導者によるカヌースクール組織
- デモンストレーション:多くの皆様にカヌーの楽しさをお見せいたします
- 顧問弁護士の用意:事故事例検証、事故発生時の対策強化、認識
- JSCA保険:協会規定の推奨額を満たす個人賠償責任保険の用意
- CONE保険:野外活動における総合災害保障制度
傷害保険:国内旅行総合保険(行事参加者傷害危険担保特約付帯)
賠償保険:施設所有管理者賠償責任保険( 生産物賠償責任保険、受託者賠償責任保険) - 諸団体との連携加盟:CONE、RAC、CNACなど様々な団体とともに手を組み活動しています
理事会
協会の重要な業務執行の意思決定を行います。中長期的なビジョンを策定し、それに基づく専門委員会からの事業計画を集約し、予算の編成などを行います。また、関連する他団体との連携、交流事業を担います。
各専門委員会の業務
JSCAでは、各専門委員会が協会活動の中心を担っています。委員は、全国各地の会員(主に公認スクールの代表者)から構成され、安全で楽しいパドルスポーツの普及を目指して、様々な協会業務を分担して行っています。
教育普及委員会
・安全なパドリング技術および指導法の研究に関する事項
・会員の検定に関する事項
・会員の研修に関する事項
公認スクール委員会
・スクール、指導、ガイドを実施する会社、団体、組織の公認及び運営に関する事項
・共通プログラムに関する事項
安全委員会
・パドリングフィールドの調査に関する事項
・安全な用具の研究に関する事項
・事故防止対策の研究に関する事項
・運行規定策定に関する事項
・パドルスポーツ関連の事故に関する捜査協力
広報委員会
・協会としておこなう事業の企画、実施に関する事項
・協会の広報および会員に関する情報活動
・協会発行のニュースレター等配布物の作成編集
・協会ホームページの作成編集に関する事項
環境委員会
・パドリングフィールドの持続可能な利用に関する調査研究
・フィールド利用に関する諸規制の調査と会員への周知
・上記調査研究の成果に基づくフィールド利用に関するガイドラインの作成管理
・フィールドの持続可能な利用に関する情報の普及啓蒙

役員
2021年3月3日 現在
代表理事 | 山口浩也(神奈川県・コア・アウトフィッターズ) |
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副代表理事 | 中谷哲也(愛知県・レインボー) |
業務執行理事 | 紺野祐樹(宮城県・アースクエスト) |
理事 | 本橋洋一(三重県・サニーコーストカヤックス)、中村昭彦(長野県・一滴Paddle &MountainGuide)、堀川臣樹(東京都・パドルクエスト)、松永匡充(千葉県・kayak55.com)、野田綾子(三重県・Verde大台ツーリズム) |
監事 | 山内武巳(宮城県・石巻専修大学 教授)、遠藤秀男(静岡県・(株)エンチョー代表取締役) |
名誉顧問 | 吉原宜克(長野県・サンデープランニング) |
顧問 | 石川義治(長野県・ウクディ)、西胤正弘(福岡県・(有)カヌースクール九州)、吉角立自(三重県)、青木勇(大阪府・リバーアドベンチャークラブ) |
外部顧問 | 顧問弁護士 早川修(早川総合法律事務所・東京都) 医療顧問 松岡高史(医療法人 松岡小児科医院 理事長・院長) |
委員会
2021年4月現在
公認スクール委員会 | 担当理事:本橋洋一(三重県・サニーコーストカヤックス) 委員長:末永直樹(長崎県・平戸カヤックス) 委員:池内康夫(兵庫県・riverwalker)、中野可菜(宮城県・なかのカヤック)、楠項太(神奈川県・フラットフラット)、森山敬介(島根県・遊び屋)、近澤佐恵子(沖縄県・ぱいしいず) |
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教育普及委員会 | 担当理事:中村昭彦(長野県・一滴Paddle &Mountain Guide) 委員長:阪井雄司(兵庫県・アクロス) 委員:石川義治(長野県・ウクディ)、山口浩也(神奈川県・コア アウトフィッターズ)、平井剛(長野県・サンデープランニング)、松澤直紀(北海道・かのあ)、安藤誠(鹿児島県・パドラーズ)、山本啓太(三重県・キオラパドル) |
安全委員会 | 担当理事:中谷哲也(愛知県・レインボー) 委員長:松永匡充(千葉県・kayak55.com) 委員:嘉藤暖博(北海道・BLUE HOLIC)、庵経弘(北海道・H2Oアドベンチャー)、森山尚(島根県・ガイナカヤックス)、池田真一郎(広島県・SUP宮島)、村上周平(青森県・十和田湖ガイドハウス 櫂) |
広報委員会 | 担当理事:堀川臣樹(千葉県・パドルクエスト) 委員長:小作幸次(埼玉県・ウェーブグライド) 委員:斉藤智顕(鹿児島県・こしきツアーズ)、高田勝(群馬県・川原湯温泉キャンプ場) |
環境委員会 | 担当理事兼委員長:紺野祐樹(宮城県・アースクエスト) 委員:野元尚巳(鹿児島県・かごしまカヤックス) |
事務局 | 事務局長 山口香(神奈川県) |
IT(検定員) | 庵経弘(北海道・H2Oアドベンチャー)、嘉藤暖博(北海道・BLUE HORICK)、紺野祐樹(宮城県・アースクエスト)、山口浩也(神奈川県・コア・アウトフィッターズ)、小作幸次(埼玉県・ウェイブグライド)、平野研司(神奈川県・コア・アウトフィッターズ)、平井剛(長野県・サンデープランニング)、中村昭彦(長野県・一滴Paddle &MountainGuide) |
協会顧問弁護士 早川総合法律事務所 早川 修
1971年東京都生まれ。第2東京弁護士会所属
「野田総合法律事務所」で多くの経験をもとに、数々の事件事故などで手腕を振るう。
2008年4月より独立「早川総合法律事務所」を立ち上げた。
2001年利根川で起きたリバーラフティング転覆事故による、会社及びガイドの弁護を手掛ける。
川に学ぶ体験活動協議会顧問弁護士、林野庁「森林体験学習等における安全管理手法に関する調査」検討委員、 国土交通省港湾局「海辺の安全対策マニュアル作成」委員、環境省「平成17年度自然とのふれあい活動における安全対策マニュアル策定調査」委員など、リスクマネジメントを専門とする。
コメント
JSCAは、カヌー業界最高峰の任意団体であり、JSCA加盟の団体や公認スクール、個人会員においても、高度の安全性と技術力はもとより、何よりも大切な「知 識・意識・能力の向上心」を兼ね備えた最高の集団である。 また、数々の優れたアウトドア活動での「エンターテイメント」を提供している。全国各地の優秀な 指導者が集まり、独善に陥ることなく常に「安全で楽しいツアー」を実現するために、互いに研鑽を積む場がJSCAである。
JSCAは現状に甘んじることなく、常に進化を求め活動している団体です。私も顧問への就任は身に余る光栄であります。
今後、「事故の防止」のみならず、日頃から指導者の方々が疑問に思う点も含めて法律家としての視点から、あるいは一カヌーファンとしての視点も加味しながら、微力ながらお力になりたいと思い、顧問弁護士をお引き受けすることといたしました。
昨今の水辺の事故を例にとっても、インストラクションやツアーの企画催行も含めて、業界スタンダードとしてのルールや手法が、「知らなかった」では許されない時期が訪れています。「カヌー」や「本業界」が多くの方々に支持され、より多くのカヌー愛好者が「安全で楽しいツアー体験」ができる環境作りにお役立てできれば幸いです。
ぜひ多くの皆様がこの「JSCA」に賛同され、加盟し、そして研鑽されることをおすすめいたします。
2004年・会員番号548土屋 肇氏(静岡県沼津市)制作
制作者コメント
2003年の12月に現理事の遠藤さんより「JSCAが新しい組織になるのを機会にロゴマークを一新したい」との相談を受けました。1988年よりJSCAのシンボルマークに定着している「パドルと水の流れ」を必ず入れることが、デザインの条件でした。遠藤さんは、シーカヤックにおける私の師匠ですから、師匠に恥をかかせることはできません。そして会員の皆さんに長く愛され続けるロゴにもしたい。幾度となく試作し、そのつど修正を繰り返し、2004年の3月ついに新しいJSCAのデザインが完成しました。
シンボルマークの波の流れからjSCAのロゴの上をなぞっていくと、Aのところで波が大きく立ちあがります。波の向こうには真っ赤な太陽。どんな水域(フィールド)であれ過信すること無く技術の向上に励み、知識や経験を積み重ねるからこそ、立ちはだかる波をも乗り越えられる。「安全で楽しいパドルスポーツ」の普及を目指し続ける協会であって欲しい、という想いを込めました。また、このデザインを世界のどこかで誰かが見たとき、波間に見える赤い太陽から日本を、そして日本のパドラーであることを連想してもらえたらーという希望もこめてJは小文字のjにして制作しました。
JSCAアイコン
公認スクールアイコン
A公認スクール。アドバンストインストラクター所持者が代表。河川での流水は、概ねクラス1の静流利用を原則とする 。湖沼、海洋では、沈脱後、自力で岸に上がれる範囲のフィールド利用を原則とする。 艇種:リバーカヤック、シーカヤック、レクリエーショナルカヤック、シットオントップカヤック、オープンカヌー、SUP
※ガイド課程資格保持者:該当するガイド課程の対応フィールドにおいて、制限を設けない。
B公認スクール。インストラクター/ガイド ベーシック所持者が代表。公認スクール開設及び継続申請申込時に提出した運行規定に定めた水域でのみで活動する。活動水域を追加する場合は、公認スクール委員会の審査を受ける。河川での流水は、クラス1未満の静流利用を原則とする。湖沼、海洋では、風、波浪による影響の無い環境を原則とする。艇種:リバーカヤック、シーカヤック、レクリエーショナルカヤック、シットオントップカヤック、SUP、オープンタンデムツーリングカヌー
付加資格/プログラムアイコン(リバーガイド、シーガイド、IT在籍、JSCA-CPR、SUP、MP検定、パドリングテスト、パドリングテスト1)
リバーガイド・シーガイド:海洋又は河川に於いて、想定されるパドリングフィールド全てにおけるガイド・インストラクション業務が可能。
ITが在籍している公認スクール。ITは、インストラクタートレーナーの略。インストラクター/ガイド1及び2の検定会の検定員資格です。基礎課程や応用課程の事前講習会、インストラクター/ガイド ベーシック検定が催行出来ます。
ベーシック検定検定員在籍スクール。インストラクター/ガイド ベーシック検定が催行出来ます。
JSCA-CPR講習マーク。心肺蘇生法普及員講習の催行が出来ます。講習修了者には、公益財団法人 社会スポーツセンターより修了証が発行されます。
SRP講習マーク。Safty & Resque Programの開催が可能です。パドラー向けの安全管理とレスキューの講習です。講習修了者には、修了証が発行されます。
MP検定マーク。マスターパドラー検定会の催行が可能です。合格者には、合格証が発行されます。
PTマーク。パドリングテスト1~3のテストが実施出来ます。合格者には、合格証が発行されます。
PT1マーク。パドリングテスト1が実施出来ます。修了者には、修了証が発行されます。
艇種アイコン
リバーカヤック
シーカヤック
シットオントップ カヤック
レクリエーション カヤック
リバーカヌー
ツーリングカヌー
フィッシングカヤック
SUP
インストラクター/ガイドマーク
※2020年4月以降暫定運用
ベーシックインストラクター カヤック
ベーシックインストラクター SUP
ベーシックインストラクター オープンカヌー
アドバンストインストラクター リバーカヤック
アドバンストインストラクター シーカヤック
アドバンストインストラクター カナディアンカヌー
アドバンストインストラクター SUP
リバーガイド(RK)
シーガイド(SK)
リバーガイド(RC)
※ロゴマーク・アイコンの当協会会員以外の利用を禁止します。
※JSCA会員は、JSCA規定集・マーク規定に基づき、利用可能です。